躊躇せずに一歩前に踏み出したい女性のための「勇気コーチング」平原ゆみ

私の中のインスピレーションとエゴ


私が小さいころは

人の目を気にせずに、

タオルをドレスのようにまとって、

手足を投げ出して踊りまわって、

大声で歌を歌っていた。

 

折り紙で雪の結晶をチョキチョキ切って、窓に張った。

壮大な風景と輝く女神様の絵をかいて、壁に張った。

そして足がなくなった未来の人間を語る物語を書いた。

 

私にしかないクリエイティビティを発揮していた

その子は、小さな子供のまま、

いつしか私の心の奥深くで眠りについていた。

 

生まれたときは、自分がどう思われているか

気になることはなかった。

 

自分と他人を比較したり、競争したりしなかった。

少しずつ、見てもらいたい、ほめられたい、

愛されたいと思い始めて、自分を主張しはじめた。

 

かまってもらえないと、寂しくて泣く。

分かってもらえないと、怒る。

与えてもらえないと、うばったり、いじめたり。

 

自分を守るために、世の中を敵にする

その子は、私と一緒にどんどん成長して、

いつしか私を支配するほどの存在になっていた。

 

その子は、賢く、勉強が好きで、働き者で、

とにかく自分が頑張らないと、

世間に認めてもらえない、と信じていた。

生き残るために、必死だった。

 

他人と自分を比べては、劣らないようにと、

寝る暇も惜しんで努力した。疲れ果てて、苦しんだ。

 

そして、ある日、壊れた。

 

もう無理。なんのために生きているの?

 

そう思ったとき、私の中で眠っていた

もうひとりの子が目覚めた。

 

遊ぼう。

 

踊って。歌って。笑って。

ほら、楽しいでしょ?

 

何か作ってみる?

綺麗な絵を描いてみる?

歌を作って、歌ってみる?

 

そして、たくさんの素敵なものが生まれてきた。

私にしか作れないものが、次々と生み出された。

 

その子の名は、インスピレーション。

その子のエネルギーは、愛。

 

その子は大きく育ち、宇宙の愛で私を包みこむ。

 

もう自分を人と比べない。

誰が何と言おうと、私は私。

私にしかできないことを、ゆったりと楽しむ。

 

頑張りすぎて壊れてしまったあの子はエゴ。

私を守ってくれていたエゴ。

今は、小さくなってスヤスヤと眠っている。

 

お疲れ様、ありがとう。

 

もう私は大丈夫。

自分を見つけたから。もうぶれないから。

安心して眠っていてね。

 

これからは、私らしく羽を伸ばして生きるから。

 

作:平原ゆみ